放流排水の公共用水

水質汚濁防止法に基づく放流排水の公共用水のpHの範囲は5。8～8。6である。pHの軟鋼に対する腐食作用の一例を図5。18に示す。これは溶存酸素5ppmの純水にHClまたはNaOHを添加してpHを変化させ、22°Cおよび40°Cの各温度における腐食率を表わしたものである。一般5章工場排水処理に必要な一般的知識1312111098765432pHの排水のように種々の塩類が溶存さ図5、18軟鋼の腐食に対するpHの影響れていると、当然pHの腐食に及ぼす影響も異なってくる。中和処理は単独に採用されるはかに凝集沈殿装置として、あるいは浮上分離する場合に、それぞれの凝集剤の作用を促進するために適当なpH値に調整するために用いる。1)中和剤(1)酸性排水の中和剤酸性排水は、主として金属工業、有機工業、食品工業などから排出されることが多い。これらの排水の中和には理論的には、すべてのアルカリ性物質が使用できるが、実際には経済的な面と排水の酸度、反応速度、処理量、中和生成の容積および沈降性、中和剤の特性等から制約される。a)ソーダ類苛性ソ…ダ、ソーダ灰。酸:排水と反応速度が速く、反応後生成するスラッジ量も他の中和剤に比べて少ない。b)石灰類生石灰、消石灰、マグネシアドロマイド:ソーダ類に比べてかなり安価であるが、水に対する溶解度が低いので、固形のままか、またはスラリーとして使用するうえに、さらに完全に反応させるためには攪拌しながらかなりの時間にわたり接触させる必要がある。

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